近年多くのベトナム人技能実習生や留学生が日本に流入し、日本におけるベトナム語のニーズが高まっています。
『会社や学校にベトナム人がいるからベトナム語を勉強したい!』
そうお考えの方も少なくないのではないでしょうか?
ということで今回はベトナム語を独学で習得する方法と、そのために必要なおすすめの学習ツールをご紹介していきます!
☑️ベトナム語を独学で習得する方法を知りたい!
☑ベトナム語を習得したいけど何から始めればいいのかわからない。
ちなみに管理人は
・1年間のベトナム語学留学
・ベトナム語独学4年目
の経験をもとに本記事を執筆しました!
1.ベトナム語は独学で習得できる!

結論から言うと、ベトナム語は独学で習得できます。
ただ、ここでいう『独学』とは完全に一人で勉強することを指すのではありません。
あらゆるツールを駆使すれば、語学学校やスクールに通わなくてもベトナム語を習得できるという意味です。
『お前は語学留学の経験があるから信じられん!』
という意見はごもっともです。
が、ベトナムへ語学留学に行く前は私も独学をしていました。
私がベトナム語の勉強を始めた2016年は、今よりもっとベトナム語学習ツールが少なかったことを覚えています。
近年のベトナム語ニーズの高まりを受けて、学習ツールも格段に増えています。
独学と語学留学、両方の経験がある私が実体験も交えながら効率的な独学の方法を解説していきます!
2.独学でベトナム語を習得する手順
独学でベトナム語を習得する場合には学習の手順が非常に重要です。
やたらめったら勉強しても勉強効率が落ちるだけで、習得までに余計に時間がかかってしまいます。
また、勉強の始め方を間違えるとなかなか上達せずすぐに心が折れてしまいます。
そこで私がおすすめする独学でベトナム語を習得する手順は以下の通りです。
①学びたい方言を選ぶ。(1日)
②初心者向けの文法テキストを買う。(1日)
③ネイティブスピーカーとひたすら発音の練習をする。(2~3か月)
④単語帳で語彙を増やす。(2~3か月)
⑤文法を頭に叩き込む。(2~3か月)
⑥ネイティブスピーカーと会話の練習をする。(約1年)
⑦YouTubeやFacebookでベトナム語の動画や投稿を見る。(以後ずっと)
一つずつ見ていきましょう!
①学びたい方言を選ぶ(1日)

ベトナム語には大きく分けて、北部弁、中部弁、南部弁の3つの方言が存在します。
ご存じの方も多いかと思いますが、この3つの方言は発音も使う言葉も大きく異なります。
異なるのレベルが東京弁と大阪弁程度なら問題ではないのですが、ベトナム語の場合ネイティブスピーカーですら他地域の方言が理解できないことがあります。
例えば「Giờ」という単語を北部弁では「ゾー」と発音するのに対し、南部弁では「ヨー」と発音します。
また、北部弁で「どこ」を意味する言葉は「Đâu」ですが、中部弁では「Mô」です。
発音どころか言葉まで変わってしまうんです。
そこで始めに自分がどの地域の方言を学びたいのかを選ぶ必要があります。
一応北部弁がベトナムの標準語とされており、国営テレビなどでは北部弁が使われています。
自分自身の目的に合った適切な方言を選びましょう。
②初心者向けの文法テキストを買う(1日)
学びたい方言を選んだら、一通りの文法を網羅したテキストを購入しましょう。
文法自体はどの地域でも変わりませんので、基本的にどのテキストを使っても問題ありません。
私がベトナム語の勉強を始めたての時に実際に使っていたテキストは『ベトナム語レッスン初級1・2』です。
日常会話に必要な文法ががっつりと網羅されています。
各課に用意されている会話には頻出単語がちりばめられており、この一冊で文法だけでなく語彙も身に付きます。
もう少し軽いテキストから始めたいという方には『文法からマスター!はじめてのベトナム語』をおすすめします。
詳しいところまで文法解説されているわけではありませんが、わかりやすさは抜群です。
『ベトナム語レッスン初級1・2』や『文法からマスター!はじめてのベトナム語』にはもちろんのこと、ベトナム語の文法テキストの巻頭にはベトナム語の基礎となる発音や声調、数の数え方などが書いてありますので一度目を通しておきましょう。
この時点で文法をがっつり勉強する必要はありません。
その他目的別のおすすめテキストは別記事でまとめています。
③ネイティブスピーカーとひたすら発音の練習をする(2~3か月)
文法テキストに一通り目を通したら、ネイティブスピーカーとの発音練習に取り掛かりましょう。
ベトナム語は発音と声調が命です。
ベトナム語には日本語の2倍以上に匹敵する12もの母音があります。
さらに日本語にはない6つの声調が加わります。


発音や声調の若干の違いでまったく意味が異なってきます。
ここで重要なのが発音や声調が難しいからといって、カタカナ発音で覚えないということです。
例えば電気を意味する『Điện』とバカを意味する『Điên』は、日本語で表記するとどちらも『ディエン』です。
しかし、実際には電気の『Điện』は語尾を少し短く切って発音します。
一度カタカナ発音で覚えてしまうとなかなか抜けません。
このように発音や声調は正確に習得することが必要です。
そこでネイティブスピーカーとの練習をおすすめします。
日本語を勉強したいベトナム人は山ほどいます。
職場や学校にいるベトナム人でもいいですし、友達に紹介してもらうでも構いません。
『そんな人脈あるわけないだろ!』
という方もご安心ください。
日本語を学びたいベトナム人と簡単につながれる『Hello Talk』というアプリを利用しましょう。『Hello Talk』は言語交換アプリで、日本語を学びたい多くのベトナム人が登録しています。
私もしょっちゅうお世話になっていますが、控えめにいっても最高です。

できれば毎日ベトナム人と発音の練習をしましょう。
私は発音が正確にできるようになるまでに3か月ほどかかりました。
非常に地味な作業でつらいですが、ここが基礎となりますので気を抜かずに継続することが大切です。
それでもなかなか発音を教えてくれる人が見つからないときには、『らくらくベトナム語』の発音講座を受講しましょう。
ネイティブスピーカーの発音を動画を通して学ぶことができるツールで、全57の発音動画が3か月見放題で2200円です。

私が実際に受講したわけではないので内容はよくわかりませんが、3か月で2200円なら試してみる価値はあると思います。
『Hello Talk』のダウンロードはこちら。
『らくらくベトナム語』のホームページはこちら。
④単語帳で語彙を増やす(2~3か月)
ある程度発音が正確にできるようになってきたら、単語帳で語彙を増やしていきましょう。
語彙力があればたとえ文法がめちゃくちゃだったとしても意志は伝わります。
単語を勉強するときには見て覚えるのではなく、必ず口に出しながら覚えましょう。
発音の練習にもなりますし、視覚以外の五感を使うことで吸収力も高まります。
おすすめしている単語帳は『キクタン』と『ベトナム語基本単語2000』です。
『キクタン』はリズミカルな音楽に合わせて単語を学習できるCDが特徴的な単語帳です。
何か作業をしながらでも、聞き流しでリズムとともに単語が頭に入ります。
『ベトナム語基本単語2000』はそのボリュームが圧倒的な魅力です。
旅行から日常会話まで、場面ごとに実用的な単語がまとめられているので非常に勉強しやすいです。
基礎的な単語は2~3か月で習得できます。
その後は文法テキストに載っている例文等で徐々に語彙力をつけていけばOKです。
単語も発音同様、毎日コツコツと練習することを推奨します。
⑤文法を頭に叩き込む(2~3か月)
発音と単語がある程度できるようになったら文法を頭に叩き込みましょう。
ベトナム語の文法は基本的に英語と同じです。
ベトナム語の動詞には活用がありませんので、その点英語より簡単かもしれません。
2~3か月で基本的な文法は習得することができます。
難しい文法はネイティブスピーカーとの会話の中で覚えていけばいいので、ここでは必要ありません。
文法を勉強する際には購入したテキストを利用するのはもちろんのこと、ベトナム語の文法を解説しているサイトやYouTubeの文法解説動画を見ることも有効です。
『東京外国語大学言語モジュール』というサイトは、基礎的な文法をわかりやすくまとめていておすすめです。

また、YouTubeチャンネルでは先ほどご紹介した『らくらくベトナム語』がおすすめです。
ヴァン先生とグェン先生が、基礎的な文法から便利なフレーズまでいろいろと紹介してくれます。
すべて日本語で話してくれますので安心です。
文法やフレーズと同時に、ベトナムの文化まで学べるコンテンツも盛りだくさんなので、ぜひチャンネル登録をしてみてください。
⑥ネイティブスピーカーと会話の練習をする(約1年)
発音・語彙・文法が一通り勉強し終わったら、とにかくベトナム人と会話をしましょう。
いくら単語を覚えても、いくら文法を理解しても、初めてベトナム人と話すときにはうまく自分の意志を表現できないものです。
また個々の単語の発音ができたとしても、それが長くなるとスラスラと話すことが困難になります。
ベトナム人と実際に会話することでリスニングの勉強にもなりますし、構文の練習にもなります。
また、ベトナム人の生のベトナム語と触れ合うことで、テキストには載っていない表現やフレーズでベトナム人が普段から使っているものを習得することもできます。
練習相手を探すには先ほどご紹介した『Hello Talk』がベストです。
『Conversation Exchange』のような言語交換掲示板を利用するのも便利です。
私は実際に『Conversation Exchange』で4人のベトナム人と言語交換をした経験があります。

ここでもベトナム語を勉強したい日本人は引っ張りだこです。
それくらい日本語を勉強したいベトナム人は多いです。
登録に必要なのはメールアドレスのみなので、気軽に登録してみましょう。
『Cnversation Exchange』の登録はこちら。
⑦YouTubeやFacebookでベトナム語の動画や投稿を見る(以後ずっと)

日常会話に慣れてきたらYouTubeやFacebookでベトナム語の動画や投稿を見ましょう。
リスニングの練習にもなりますし、語彙力の向上につながります。
特にYouTubeのコメント欄やFacebookの投稿には略語や若者言葉、スラングが多用されていますので、テキストでは学べないような自然なベトナム語を習得することができます。
せっかく身に付けた文法や語彙力を落とさないためにも、定期的にこの作業を行うようにしましょう。
まとめ
何度も言ってしつこいようですが、ベトナム語は発音が命です!
発音がよくなければ自分の意志を正確に伝えることができません。
発音の練習や語彙の習得は地味な作業ですが、ここを頑張れるかどうかでその後が大きく変わります。
ぜひ毎日コツコツと頑張ってみてください。
当サイトでもベトナム語の便利なフレーズ集や単語集、文法解説などの記事を定期的に更新しています。
ぜひ参考にしてみてください!
コメント
【書籍献本のご相談】
ゆたか様
突然のご連絡で大変申し訳ございません。
株式会社DHC出版部と申します。
私共ですが、語学書を中心に書籍を刊行している出版社でございます。
(化粧品や健康食品のイメージがある方が多いですが、書籍も刊行しております)
ゆたか様のブログを拝見しまして、ご迷惑でなければ、
是非弊社の書籍を献本したくご連絡致しました。
この度献本したい書籍は【会話で学ぶ ベトナム語入門】という書籍です。
発音練習から始め、
仕事、旅行、日常会話の24場面での会話シーンから文法や単語を学習して頂けます。
ビジネスや海外旅行でベトナム語が必要・使いたいという方にお役立ち出来る書籍に仕上げております。
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ご確認頂けますと幸いでございます。
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突然のご連絡で大変恐縮ではございますが、
以上、ご確認、ご検討の程何卒よろしくお願い申し上げます。
返信が遅れてしまい大変申し訳ございません。
メッセージ頂きありがとうございます。
今からでも遅くなければ、是非一度貴社の書籍を拝見させていただきたいです。
また、書籍の内容を確認の上、弊ブログの内容と合致するものであれば是非紹介させていただければと思います。
非常に規模の小さいブログで大変恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。